礼拝覚書(5) 鐘

16. 5月, 2019 • 0 Comments

教会の鐘は、何のために鳴らすのでしょうか。礼拝が始まります!と知らせているのでしょうか。鐘の音が聞こえたら、礼拝堂に向かえばよいのでしょうか。それとも?

鐘の使用は慣習に属することで、一般的な定めはありませんが、現在は大きく分けて二つの目的で鳴らされます。第一の目的は、予鈴として、礼拝の開始が近いことを知らせ、聖堂に会衆を呼び集めるため。第二の目的は、本鈴として、また、それぞれの場で祈りをささげることができるように、祈りの時を知らせるためです。他にも昔は地域共同体に関わる様々なことを伝達するために用いられていました。

第一の目的では、英国では、教会区(パリッシュ/小教区)の信者が家から聖堂まで歩くのに必要な時間を見て、大体30分前に鐘が鳴らされます。日本では、信者は必ずしも所属教会の近辺に住んでいませんから、礼拝開始の5分前、あるいは10分前に予鈴が鳴らされることが多いようです。

第二の目的では、礼拝式のタイミングで鐘が鳴らされます。主日礼拝の開始時は、イエスさまの地上でのご生涯の年数分(33回)、鐘が鳴らされます。葬送式の開始時は、逝去者の生涯の年数分が鳴らされます。キャンドルマス(被献日の燭火礼拝)や棕櫚の日曜日の行列の間、鐘を鳴らす伝統もあります。礼拝中、例えば主の祈りをささげるタイミングで鳴らす伝統を持つ教会もあります。仕事等で礼拝に出席できない人が共に祈れるようにするためです。聖堂内で、元々は礼拝で使われるラテン語が分からない会衆が祈りや賛美を唱えたり、十字を切ったりするタイミングが分かるようにすることが目的であった、サンクトゥス・ベルを鳴らす慣習を残している教会もあります(※カトリックでは廃止)。

また、それぞれの人が自分のいる場所で定時の祈り(主の祈り、あるいはアンジェラスの祈り)をささげることができるように鐘が鳴らされます。朝6時、昼12時、夕6時が聖書時代からの伝統ですが、日本聖公会では朝夕の礼拝開始の時間に鳴らされています。

甲府聖オーガスチン教会では、予鈴ではなく、本鈴として、鐘が鳴らされています。鐘が鳴るのと共に戸が開かれ、わたしたちは神の家に入っていく(しかし、戸というものは開け放しにはされないものです!)、そういう心構えを持ちましょう。

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