ネパールの最近の状況とNCCNの働き :: 海辺のノート

ネパールの最近の状況とNCCNの働き

11. January, 2007 • 0 Comments

◆ 政治的状況

昨年、ネパールに焦点をあてたアジア祈祷日を前にした4月、ネパールで3週間にわたる民衆の街頭での非暴力の抗議によって「革命」が起き、流血を伴うこともなく、議会は、237年の歴史を持つ王制からすべての権力を奪いました。

その後、主要7政党が率いるネパール政府と全土の8割を支配下に置く共産党毛沢東主義派との間で、交渉が続けられ、ついに2006年11月8日に合意に達し、11月21日に和平協定が結ばれて、1996年に始まった11年にわたる内戦が終結しました。この内戦による死者は1万3~5千人、行方不明者は数千人、20万人前後が長期の国内難民状態を余儀なくされてきました。身体に障がいを負った人も多く、また政府軍・反政府軍による拷問や暴行の被害者やそれを目にした人の多くが深刻な精神的後遺症に悩まされていると報告されています。

2007年1月15日には暫定議会が設立され、暫定憲法が公布される見込みです。同時に反政府軍の武装解除も始まります。

ネパール教会協議会のロカヤ総幹事は、12月26日に、暫定憲法案はネパールを世俗国家にするという「シャクナゲ革命」における宣言と一致しておらず、改宗を認めない条項が入っており、信教の自由を明確に規定する条項がないと注意を喚起しています。ロカヤ総幹事は、暫定憲法、および選挙による議会が制定することになる正式な憲法が、基本的人権と信教の自由を完全に保障するものとなるように、祈りを呼びかけています。

◆ 2006年度のネパール教会協議会の働き

ネパール教会協議会は、国際的な教会のネットワークを活かし、国内外で政治・宗教の垣根を超える対話の場を作り出すことによって、この間の和平構築プロセスに貢献しています。その働きによって、ネパール宗教者会議(Inter-Religious Council Nepal)も設立されました。

また、ネパール教会協議会の呼びかけによって、9月にはダディン(Dhading)地方の125の教会から450人の牧師や信徒代表者が集まってダディン・キリスト教協議会が、10月にはゴルカ(Gorkha)地方の52の教会から425人の牧師や信徒代表者が集まってゴルカ・キリスト教協議会が誕生しました。

◆ ゴルカの集会でのエピソード

ダディンとゴルカの集会は「国家形成に於けるキリスト者の役割」をテーマとして開催され、各地方の政府高官や共産党毛沢東主義派の指導者もゲストとして招かれました。

内戦が始まった当初、ゴルカで、反政府軍(共産党毛沢東主義派)によって教会が襲撃されました。集会に出席した共産党毛沢東主義派ゴルカ地方書記のアカル氏は、それは西欧帝国主義に対する象徴的な攻撃であったのだと述べ、国家形成、民主主義、人権、平和、正義、自由を求める民衆の戦いと解放などについて話し合う、このような集会は意義深いものであり、党は全面的に協力すると述べました。

8年前にゴルカ地方のグンバ村で6軒のキリスト教徒の家と2つの教会の建物が焼き討ちに遭い、キリスト教徒が村から追い出され、今も戻ることができないでいること、その後にキリスト教徒になった村人に対して、ヒンズー教の僧侶や村人ばかりでなく、グンバ村の毛沢東主義派指導者も、キリスト教を棄てるか村から出ていけと脅迫していることが指摘されると、アカル氏は、そのような村人たちの行動は誤りであり、党の政策によるものではないと述べて、この問題の解決に努めることと村のキリスト教徒の権利と安全を請けあいました。

ネパールでは、キリスト教徒は、国の抱えている課題、社会的問題、文化の伝承、他宗教との共存に、関心を持っていないと見なされて、迫害を受けてきました。ゴルカの集会でのアカル氏とのやりとりは、その様子をよく伝えています。教会に対してネパール社会の一員として歩むようにチャレンジしつつ、社会に対してキリスト教への理解を求める対話の場を作りつづけているネパール教会協議会のエキュメニカルな働きの切実さが分かるかと思います。どうぞお祈りの内にお覚えください。

☆ ネパール教会協議会(NCCN – National Council of Churches of Nepal) の住所は以下の通りです。ウェブサイトも開設されました。
- 政府登録名: Nepal Rastriya Mandali Parisad
- 事務所所在地: Sanepa, Lalitpur, Nepal
- 電話: 00977-1-5523128, 2210646
- ファックス: 00977-1-5523128 or 00977-1-5529248
- 電子メール: nccnnepal@wlink.com.np
- 郵便: G.P.O. Box # 4875, Katmandu, Nepal
- ウェブサイト: http://www.nccnepal.org

☆ 昨年の「シャクナゲ革命」以降、実質的に信教の自由が認められるようになったことに伴って、ネパールのキリスト教情報が得られる幾つかのサイトが開設されました。それらでもネパールNCCの活動報告を読むことが出来ます。
- NepaliChristian.comの”EVENTS”欄
http://www.nepalichristian.com/
- PRAY FOR NEPAL GLOBAL NETWORKの”PRAYER AND NEWS UPDATE”欄
http://www.prayerfornepal.org/

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