シルヴェスター・クロイゼ

6. January, 2004 • 0 Comments

※ 任意の写真をクリックすると、大きなサイズで続けて見られます。

同僚がスイス北東のアッペンツェルの出身で冬休みに招いてくれました。アッペンツェルは直接民主制の伝統が残っていることからも分かるように、日々の生活から社会のあり方まで伝統が息づいている地です。有名な行事が「シルヴェスター・クロイゼ」。スイスの「なまはげ」とも呼ばれるものです。写真、ビデオ、録音で、お楽しみください!

シルベスタークロイゼのビデオクリップ(youtube)
始まりの儀式でのヨーデル(MP3、7分25秒、3MB)
祭りの後、ガストハウスハウスでのヨーデル(MP3、42分16秒、17MB)

大晦日の深夜、村の中心にある教会前の広場の大きなたき火の周りに人が集まり、静かなヨーデルから祭りが始まります。クロイゼには「美 «Schöne»」「醜 «Wüeschte»」「自然(または森)« Natur(Wald) » 」の3種があり、同種のクロイゼたちで数人ずつのグループになって、村の家々を門付けしてまわります。各家の前でヨーデルを歌い、終わると家の人がストローで熱くて甘いワインを飲ませます。観光用の行事という感じはありません。実際、私たちの他にあまり観光客の姿は見ませんでした。アッペンツェルにはカトリックの村とプロテスタントの村がありますが、カトリックの村の方がよく伝統を残しているようです。

「シルヴェスター」はローマ教会の司教で、キリスト教がローマ帝国で公認の宗教となる直前の迫害末期を生きた人です。紀元335年12月31日に死去したので、彼を記念するために大晦日がシルヴェスターと呼ばれるようになりました。「クロイゼ」は、いわゆるサンタクロースのこと、すなわち4世紀頃の東ローマ帝国・小アジアのミラの司教、教父聖ニコラスが伝説化したもののことです(聖ニコラスの祝日は12月6日)。ドイツでは、サンタクロースはよい子にプレゼントをあげるサンタと、悪い子をお仕置きするサンタの双子ということになっているようで、アッペンツェルのシルヴェスター・クロイゼ、すなわち「大晦日のサンタクロース」はそれと同じようなゲルマン民族の古い宗教的風俗を起源に持つのでしょう。日本のなまはげとよく似ていますね。

関連記事:
「写真集 冬のアッペンツェル」
「写真集 ザンクトガーレン」

Leave a comment